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higolog

肥後が常日頃考えていることをここで表現します。

海外で駐在員として、新規事業立ち上げをしてみた結果【前編】

僕は駐在員としてタイに3年間在住していました。僕の会社は事業部制をとっています。僕の部署は海外に拠点をもっておらず、部署として初めて海外に足掛かりを作るため僕は駐在することになりました。要するに、「一騎駆けで海外に乗り込み、営業活動を行い、現法をつくるほどのマーケットがあるか確認してこい」という指令です。

最初から会社を作るわけにはいかないので、僕は他事業部の現地法人に出向しました結果からいうと3年で見切りをつけ撤退することになります。

僕一人が帰国するだけですので撤退というと大げさですが、僕の報告内容により、海外展開は時期尚早という事業部としての決断に至ったことは紛れもない事実です。僕の会社はメーカーですので、モノを作って売ることが基本的な仕事となります。あえて基本的なといったのは、モノを売るだけでなく、モノを武器に仕組みを構築しサービス業に繋げることが、仕事に取り組む上では大変重要であるからです。

この考え方(取り組む姿勢)はとても大切であり、“営業の仕事はお客さんに頭を下げる仕事”というネガティブなイメージを捨てて頂けると今後の話をスムーズに理解できるはずです。新規エリア(海外)における製品拡販とビジネス構築を目的としたマーケティングが僕の任務でした。マーケティングといえば聞こえはいいですが、要は営業です。

営業活動は大きく2パターンあります。“今”あるもの(既存製品)を売るパターンと、売れそうなものを新しく作ったり仕入れたりして売るパターンです。僕の仕事は両方でした。 既存製品に関しては、現地に工場もなく、仕入れルートもないところからのスタートでした。差別化できている製品は別ですが、日本から輸入する製品は関税と運賃の関係でコスト競争力が弱いケースは非常に多いです。

 

先ず先に手をつけたのは既存製品の営業でした。僕は基本的に飛び込み営業をしません。アポなし訪問は相手の時間を奪う行為(時間泥棒)であることに加え、効率が非常に悪く、断れて塩対応されるのが単純に苦痛だからです(笑)新規訪問のアポとりから始まるのですが、先ずは訪問先のリスト作りからです。訪問先リスト作りには、頭と時間を使います。既存製品の場合、訪問先のリスト作りは簡単です。なぜなら、日本での既存顧客が参考になるからです。

 

また、このリストは訪問先で情報を得たりすることにより刻々と確度の高いリストになっていきます。現地での人脈が全くなかった僕は、メールと電話での訪問アポ取りが基本でした。*アポとはアポイント(約束)のことです この時期に新規訪問アポ取りの技術はかなり身についたと自負しています。一番いいのは、知り合い(取引先含む)から紹介してもらうことです。誰だって、見ず知らずの人間と会うより、自分が信頼している人からの紹介者の方が安心できますからね。※残念ながら、日本の本社と海外の現法はビックリするぐらい関係が薄く、役職が低い既存取引先の国内担当者に海外の担当者を紹介してもらうことはほとんどありませんでした。

 

タイでの駐在生活が始まってからは、とにかく色んな場所に顔を出しました。今もそうですが、誘われたらできる限り顔を出すようにしています。まぁ、心の中では面倒臭いと思うこともありますが(笑)海外の日本人コミュニティは案外と狭いもので、半年から1年か経過した頃には共通の知人ができ、少しずつ人を紹介してもらえることが出来るようになりました。営業というのは、幅広く認知度をあげることが重要で、訪問したタイミングでなくても、必要になったときに声をかけてもらったり、間接的に引き合いを頂いたりすることが大切です。

この期間に改めて思い知ったことは、既存取引先は会社の財産ということです。日本で既存取引先を訪問する際の、色々な人(上の役職の人や他部署)との関係構築の重要性を改めて痛感しました。

 

僕の趣味の一つにサッカーがあります。僕は失恋したときや気晴らしをするときに、一人でボールを蹴ることがあります。タイでもサッカーを通じてたくさんの方と知り合うことが出来ました。プライベートがきっかけで仲良くなった人とは仕事の話を含め、コミュニケーションが取りやすく良い関係が築きやすいです。日本と比較するとタイ(バンコクに限る)の方が日本より社会人サッカー(フットサルや他のスポーツも同じ)を楽しみやすい環境だと感じました。主な理由は、日本人が住んでいるエリアはある程度限定的であり、また近場にサッカー場が多くあるからです。電車で15分圏内に大半の日本人が住んでいます。このエリアに日本食レストランが1,000店舗以上あると言われています。 タクシーの初乗りは100円です(15分乗っても300円らいです)。モーターサイと呼ばれるバイクタクシーもあるので、お互いが容易にアクセスでき、終電を気にすることなく遊べます。異国ということもあり日本人同士の結束も強く、プライベートでの繋がりが財産になりました。 若いときに打ち込んだ物事は、自分の一部になりますので、サッカーには非常に感謝しています。タイでの認知度(会社と製品)を上げるために、地道な営業活動、プライベートでの付き合い、Webサイトの活用、フリーペーパー等のメディア媒体の活用を実践しました。

 

認知度は一朝一夕で上がるものではありません。僕の部署で現地法人が作れるほどの成果は出せませんでしたが、タイでの経験とタイでの出会いは一生の財産となりました。 

 

後編はもう少し深堀りしたタイでの仕事の話や私生活の話

 ↓

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